コンテスト
受賞事例

【アイデア部門】日本財団ビジネスプラン賞
田村 拓也

視覚障害に関する、総合相談窓口を提供する施設を。

 現在の日本では、視覚障害が進行することが想定される患者さんが、治療や診断、就労を含めた生活の変化やリハビリテーションについて、自由にゆっくりと相談できる場が平等に用意されているとは言えません。私は産業医として、疾患をきっかけに職能を失う絶望感を目の当たりしながらも、支援がうまくできないことに歯がゆさを感じていました。就業能力と就業意欲を持っていた方が職場復帰もかなわず、さまざまな疾患を理由に障害者になることを受け入れているのが現状です。
 そこで、視覚障害に関する総合相談窓口を提供する「Peer Vision視覚相談コンタクトセンター(仮称)」の設立を提案します。視覚障害者を積極的に雇用し、サービス提供のスーパーバイザーや管理者として就労します。専門医が、視覚障害の原因疾患(緑内障、糖尿病網膜症、網膜色素変性、黄斑変性など)となりうる診断を受けた方々を対象に、一般的な治療法や治療薬の情報提供のほか、ロービジョンケアや就労相談支援を行います。
 製薬企業のCSR投資や、寄付的財源による公益財団の公益事業を中心に収入を確保し、コールセンター設立助成金や障害者雇用助成金制度を利用してスタートできるので、患者さんからはサービス料をいただきません。

審査員コメント

視覚障害者が早期から医療のみならず、支援機関や当事者団体につながることは、精神的な安定や社会生活の維持のためにも重要です。最新の医療、福祉、ピアサポートをワンストップで提供できるセンターを創設し、視覚障害者を雇用するというアイデアは大きな社会的意義があり、やりがいのある職場になると考えます。
田村 拓也(産業医)

田村 拓也(産業医)
産業医科大学卒業、産業保健修練コース1前期課程・産業医科大学病院臨床研修修了、産業医学基本講座受講(産業医学ディプロマ)後、健診や嘱託産業医を数多く経験。産業医として、職場と労働者の双方の適応・順応化を促すことを得意とする。